はちみつとミツバチの知っておきたい事

日本のミツバチは沖縄が支えているらしい

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日本のミツバチは沖縄が支えているらしいですよ

えっ?何のこと?と思うタイトルでしょ。これは5月17日に沖縄タイムスという新聞に出たニュースのタイトルです。すぐに意味がわかった貴方は、相当なはちみつマニアと見た!はちみつやミツバチの知識が深い人にとっては本当に驚きのニュースなんですよ。

はちみつ好きな人の何割かはその生産者であるミツバチに興味を持ちます。そしてミツバチの魅力や大切さを知り、ミツバチの事が大好きになります。私もその一人。私の場合は行き過ぎて、日本ミツバチの養蜂にチャレンジ!なんて始める始末です。

せっかくはちみつ好きの皆さんなのですから、少しだけミツバチの話に付き合っていただけますか?

ミツバチの話をした後で、この「日本のミツバチは沖縄が支えている」と言うニュースを読むとなぜ驚きなのかがよくわかるはずですから。

写真:沖縄県HPより引用

私たちが口にする食べ物の70%はミツバチなどのハチに依存している事実

まず最初に質問です。ミツバチが私たち人間に果たしてくれている役割が大きく2つあります。この2つを答えてみてください。

❶蜜を採取してくれて私たち人間に美味しいはちみつを提供してくれる。(正確には人間が搾取してるんですが・・・・)

これはすぐ答えられますよね。正確には、他にロイヤルゼリーやプロポリス、花粉、蜜蝋などもあるのでが。

では2つ目の役割です。

❷野菜や果物、穀物の受粉をしてくれて、私たち人間に食料をもたらしてくれる。

なのです。専門用語で、花粉交配のことをポリネーションと言うのですが、その花粉交配してくれるミツバチの事をポリネーター(花粉交配者)と呼びます。別のブログ記事でもこのことは書いていますが、実は私たちが口にする食料の70%以上はミツバチ達の花粉交配によって支えられているんです。

しかし、今このミツバチが世界中で激減しているんです。ここでは詳しくは書きませんが、詳しく知りたい方は私の別の記事をご覧ください。

参考記事→ミツバチがピンチです

原因は農薬だったり病気だったり色々な説がありますが、複合的な要因が重なっての場合も考えられるため突き止められていないようです。とにかく年々激減していて、このままでは2050年頃までには絶滅するだろうとまで言われているそうです。

自然界でも、養蜂用でもミツバチが激減しているのですが、農業にはミツバチが必要不可欠です。特にビニールハウスでは深刻です。実はビニールハウス農法では自然の昆虫や風も入ってこないので、ミツバチの群れを購入して、受粉作業用にビニールハウス内で飼っているんです。よく知られているのはいちごハウスやトマトハウスです。いちご狩りに行った時、ハウス内で飛んでいるミツバチに出会ったことはありませんか。あのミツバチは自然のミツバチではなく、購入されて飼われている子達だったんです。しかし、そのミツバチ達は実は使い切りで、受粉シーズンが終了すると群れの全てが死んでしまうそうです。人間の身勝手さを痛感してしまいます・・・。

農業用のミツバチが激減し不足して来ています

毎年使い切りでミツバチを購入する農家さんは沢山いるのですが、裏を返せば、その購入用のミツバチを飼育している業者さんがいることになりますよね。養蜂をしているのではなく、ポリネーターとしてのミツバチを飼育し増産し販売している業者さんです。

ここで、ミツバチの飼育業者さんも、原因がはっきりしない要因でミツバチが激減していくため年々件数が少なくなり、日本本土ではなく、沖縄のミツバチ飼育業者さんに支えられる結果になっていると言う今回のニュースにつながる訳です。

長々と順を追って説明して来ましたが、以上を踏まえた上で、沖縄タイムスの記事を読んでみましょう。新聞の一部を引用させていただきます。

ミツバチ、沖縄が支える クマ被害なく飼育1位に 花粉交配で果樹農園に出荷
5/17(日) 7:04配信

農林水産省の2019年の調べで、ミツバチの飼育数で沖縄県が日本一になった。県内ではハチミツ用ではなく、ビニールハウス内で果物を育てる際に使う花粉交配(ポリネーション)用のミツバチの生産が盛んになっている。冬でも温暖な沖縄の気候がミツバチの繁殖に適し、花粉交配用に県外へと出荷されている。関係者は「日本の農業は沖縄のハチが支えている」と胸を張る。

県外では冬場にミツバチの繁殖が止まるが、温暖な沖縄では年間を通して繁殖する。ミツバチは屋外に設置した巣箱で育てるために県外ではクマによる獣害も無視できないが、沖縄はその心配もない。

県内では生産者も増加傾向にある。県のまとめでは2010年の県内生産者は71人だったが、19年は196人と10年で約2.7倍になっている。県農林水産部の担当者は「初期投資が比較的少なく、冬期でも収入源になると始める人が多い」と説明する。

県外向けのミツバチ出荷は、養蜂業大手のアピ(本社・岐阜県)などが手掛けている。名護市に拠点を置く、同社ミツバチ沖縄生産管理センターの野口正男センター長は「沖縄産のハチは他県産より長期にわたってよく働くのが特徴だ」と語る。同社は18年9月から19年5月の間に、約1万4千群を沖縄から県外に出荷した。同社は1群を8千~1万匹としている。

 

このニュースだけでは、危機感が伝わらず、単に沖縄の産業として有望なミツバチ飼育の紹介になっていますが、このニュースの裏には、日本の食糧危機問題が隠れているんです。だって、沖縄のミツバチがいなければ、日本本土の農業の多くが壊滅すると言うことですから。

今は、ミツバチが購入しようとしてもかなり高額になっていて採算が合わない場合もあり、苦肉の策として、同じポリネーターである「マルハナバチ」や「ハエ」を使う農家も多くあるようです。

写真:クロマルハナバチ

もし、ミツバチがいなくなったら、食料危機が起こってしまいますし、もちろんはちみつも食べられません。はちみつはミツバチしか作れないのですから。

大変なことですよね。沖縄が私たちの見えないところで、本土の食料生産を支えてくれていることを忘れないでおきましょう。

はちみつはミツバチが作ってくれるから「蜂蜜」と言うんです。

花から花蜜を採取しはちみつにしてくれるのはミツバチだけ。他のどんな昆虫や、どんなハチも蜜を集めることはしてくれません。蝶々のように蜜を餌にしている昆虫や鳥は沢山いますが、私たちが美味しいはちみつを食べられるのはミツバチが蜜を貯める習性のある昆虫だからなのです。まあ、蜜を集める蜂と書いて蜜蜂(ミツバチ)ですからね。でもこんな当たり前のことに気づかない、知らない人が多いんですよね。

それから、意外にほとんどの人が知らないことに驚くのですが、普段私たちが食べているはちみつですが、普通に花が作っている花の蜜そのままだと思っていませんか?ミツバチはただそれを集めて来ているだけだと・・・。

それは、大きな勘違いです。ミツバチは花の蜜を吸い取り自分の巣に持ち帰ります。そこから次のようなステップでハチミツになっていくんです。

STEP❶花蜜集め係のミツバチから巣の中で働く働き蜂に口移しで蜜を渡される。この時点では糖度は20%前後しかありません。

STEP❷渡された働き蜂はそれを巣の格納庫に吐き出して貯めていきます。

STEP❸口移しの際にミツバチの唾液に含まれる酵素が花の蜜と混ざりそれが花蜜を発酵させ熟成させていきます。

STEP❹巣の中の働き蜂が羽を震わせ格納している蜜に風を送り水分を飛ばしていきます。

STEP❺3日前後で水分が飛び、発酵も進むことで糖度が80%程度で栄養満点、さらに抗菌作用まであるあのハチミツに生まれ変わります。

このような工程をミツバチが働いてくれて、あの美味しいハチミツが完成する訳です。

ミツバチに感謝し、ミツバチを大切に守りましょう

皆さん、いかがでしたか。ミツバチは、花粉交配して食糧生産を支え、そして美味しいはちみつももたらしてくれています。私たちにこんなにも大きな恩恵を与えてくれているミツバチですが、その飼育に沖縄が大きく貢献してくださっていると言う事実を知ることができましたね。

ミツバチにも沖縄にも本当に感謝しなくちゃいけません。

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