はちみつとミツバチの知っておきたい事

はちみつ生産者であるミツバチのお話し

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別のブログで、はちみつが大好きなら、その生産者であるミツバチのことをもっと知るようにしましょうと提案しましたね。→こちら

そして日本に流通しているはちみつは、大きく分けて「日本ミツバチ」と「セイヨウミツバチ」の2種類によって養蜂採蜜がされているとお話ししました。

前回はこの2種類のミツバチの集めてくるはちみつの違いを説明しましたが、今回は、生態や歴史など異なる視点で見比べてみおましょう。とても興味深くて、きっとミツバチの世界に魅せられてしまいますよ。

日本ミツバチとセイヨウミツバチの養蜂業視点での違い

日本ミツバチはその名の通り日本固有の在来種で自然界に普通に生息しているミツバチのことを言います。そして、セイヨウミツバチは、同じくその名の通り、海外の外来種で明治時代に養蜂を目的に日本に輸入されたものです。養蜂というと、セイヨウミツバチの養蜂のイメージが強い人も多いでしょうが、わずかながら(全体の0.1%)、日本ミツバチの養蜂も行われています。

この2つの種類は同じミツバチでも、生態も飼育方法も異なりますので、そこを知っておくと、これからはちみつを購入する際に、もっと上手に自分の目的に合うはちみつの選択眼ができ、パッケージのラベルに記載されている内容が理解できるようになって、はちみつショッピングが楽しくなること請け合いです。

さあ、どんどん説明していきましょう。

先ほど、セイヨウミツバチは外来種、ニホンミツバチは在来種と言いました。

もっと大きな差をいうと、セイヨウミツバチは家畜、ニホンミツバチは野生種なんです。

日本ミツバチは日本固有種なので、自然界に普通に生きているので野生種なのはわかります。でも、セイヨウミツバチが家畜とはどういうことなのでしょう?

それは海外ではちみつ採取だけを目的に長い間飼い続けられて作られてきたミツバチだということです。別に遺伝子操作で作られたというわけではありませんが、より多くの蜜を集め、より飼育しやすい種を残してきた結果が現在のセイヨウミツバチたちなのです。牛乳を多く搾乳できる牛としてホルスタインの種が家畜として主流になっているのと似ているのかもしれません。

セイヨウミツバチのことを詳しく解説しましょう

そもそも、セイヨウミツバチは、アフリカやヨーロッパを起源とするミツバチで、たくさんハチミツが採取できて、攻撃性も低い、飼育もしやすいように、家畜として改良が行われてきました。

優れた飼育技術、巣箱と共に世界中に輸出されています。いわゆる、よく私たちがテレビや雑誌で見る養蜂の風景は、このセイヨウミツバチを使った輸入された養蜂技術に基づいたものなのです。(逆に日本ミツバチの養蜂は、古くから日本で継承されてきたものなので、どこか古典的な農業的なイメージがするものなのです)

セイヨウミツバチといってもたくさんの種類がいるのですが、日本で主に飼育されているのは、腰のあたりが黄色っぽい、イタリアンという種類です。

日本の気候に合っているため導入がされたようです。詳しくは、こちらの日本養蜂協会のホームページで紹介されています。

セイヨウミツバチは家畜であるとお話ししましたね。家畜であるということは、人間の管理と庇護がなければ生存していくことができない種となっているということです。

多くの家畜がそうであるように、病気にかかりやすく、人間の投与する薬(人間には害のないものですが)がなければすぐに病気にかかってしまいます。高い飼育技術が必要となるのです。

病気にかかりやすいため、一度養蜂場で病気が蔓延してしまうと、近隣の養蜂場にうつらないよう役所と一緒に対策を打つ必要があるぐらいです。

そのため、ミツバチを飼育する際には、各都道府県に飼育届けを提出しなくてはならないのです。たとえ趣味であってもなのですよ。

※届け出はセイヨウミツバチだけでなく日本ミツバチでも必要です。週末養蜂家が増えていますが、届け出は養蜂を守る観点からも大切なのです。

あと、よくテレビでミツバチの巣をスズメバチが襲うシーンが放映されたりしますよね。そのような場合、ミツバチが群れで1匹のスズメバチに逆襲し退治してしまうのですが、実はそれは日本ミツバチの事例なのです。西洋ミツバチはスズメバチの攻撃に対して、集団で対抗することはあまりありません。スズメバチの攻撃で巣を放棄して逃げることもなく、ただ虐殺され続けるだけで数時間で巣箱一つが全滅することがあります。セイヨウミツバチが3万〜5万匹いる巣が、数匹のスズメバチによって数時間で全滅なんて驚きますね。それぐらいセイヨウミツバチは日本の自然界では人間の庇護がないと生きていけないということなのです。

日本ミツバチのことを詳しく説明しましょう。

日本ミツバチの性格は西洋ミツバチに比べておとなしくて、病気に強く、飼育し易いのが特徴です。しかし、セイヨウミツバチに比べて、神経質で住む環境が悪いとすぐに逃去してしまいます。日本ミツバチは人間の庇護がなくても自然界で自力で生きていける強さを持っているのです。

養蜂の観点から言っても、セイヨウミツバチの養蜂は完全に人間のコントロールの中ではちみつを採取するための飼育に近いのですが、日本ミツバチの場合は、人間が巣箱を用意してあげて、そこに野生の日本ミツバチが一時的に間借りして住み着くだけで飼育とは少し違うのです。ですから一度日本ミツバチの機嫌を損ねると、あっと言う間に巣を放棄して一瞬で1匹もいなくなってしまうので人間の方が日本ミツバチに気に入ってもらえるように気を使わなければなりません。

ちなみに、ではどうやってはちみつを採るの?と疑問に思われるかもしれませんね。そこは古い歴史がありますから大丈夫です。有名なのは重箱式という巣箱を使いますが、蜜を貯める貯蔵庫は重箱の上の方から順にできるので上の重箱からそっと切り離していただくのです。まあ、西洋式が強奪だとすると、日本式は少し掠め取る感じです。いや、家賃を少しいただく感じですね。全てを奪ってしまうと日本ミツバチは怒りますし、流石に群れの存続を危うくしてしまうので、あくまで日本ミツバチと人間が共存(共生)する形です。いかにも日本らしい養蜂の形です。

週末養蜂の会HP参考

日本ミツバチの力強さを物語るのに、オオスズメバチとの戦いがわかりやすいでしょう。野生のニホンミツバチはオオスズメバチと長い間共存しており、集団戦法を用いた対抗策を持っているのです。ミツバチは本来自分の体温を変えられる動物です。日本ミツバチは スズメバチの攻撃に対して、集団で蜂球を作ってスズメバチを囲い、自分の体温をあげて蜂球内の温度を45度C以上に上げて、スズメバチを熱殺することができます。45度C以上でもいきられますが、スズメバチは45度Cの中では生きられないのです。

●簡単にまとめますと

管理・・・セイヨウミツバチは、管理がかなり重要なのに対し、日本ミツバチは、野生種のためあまり必要でない。巣虫対策を月1回ほどで良い。
プロポリス・・・日本ミツバチは、プロポリスを生産しない。セイヨウミツバチは、プロポリスを生産する。
性格・・・日本ミツバチは、おとなしく、セイヨウミツバチもおとなしいがストレスがあると攻撃的になります。
対スズメバチ・・・日本ミツバチは、集団攻撃でスズメバチを退治できる。セイヨウミツバチは、1匹ずつ攻撃をするため全滅してしまうことがある。
巣・・・日本ミツバチは、環境が悪化すると逃げ出す。西洋ミツバチは巣から逃げ出すことはほとんどない。
蜂群数・・・日本ミツバチが、3000~5000匹なのに対し、西洋ミツバチは、40000~50000匹。
採蜜力・・・日本ミツバチが、3~4kg、なのに対し、西洋ミツバチは40~50kgと、約10倍の採蜜量であり、日本ミツバチのはちみつは希少価値が高いです。

まとめ

どうでしたか。はちみつを「採集・生産者であるミツバチ」の観点から見ていくととても面白かったでしょう。それぞれ生態の違う2種類のミツバチですが、甘くて健康と美容に良いはちみつを私たちに贈ってくれるありがたい生き物たちです。

感謝の気持ちで美味しくいただかないとバチが当たりますね。

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