前の記事では、とうとう日本ミツバチが待ち箱(養蜂箱)に住み着いてくれたことを報告させていただきました。今回はそれから1週間後の様子の報告です。一度住み着いてくれたからと安心はしていられません。日本ミツバチはあくまで自分の意思で住み着いてくれているわけで、気に入らなかったらこれもまた自分たちの意思で出て行ってしまうんです。
ですから、機嫌を損ねたらダメ。しばらくは、彼女たちが機嫌よく巣作りできるように環境を整えてあげるのが家主としての私の役目なんです。
日本ミツバチの巣の内見に挑戦
今回は、巣の中の内見に挑戦です。内見というのは、巣の中の点検のことです。というのも、しばらく見ていない間に住み着いてくれたので、移り住んでどれぐらいかもわからず、どれぐらいの数のミツバチがいて、今どれぐらいの巣ができているかを把握しておかないといけないからです。家族構成もわからず家を貸す家主はいませんよね。
で、今回は巣の中をみてそれを確認しようというわけです。
新兵器 マイクロスコープの登場!
どうやって巣箱の中を見るか!これが問題です。考えた結果がこれ、マイクロスコープ。アマゾンで調べたら3000円弱でいいのがあったので早速、ポチッと買い物カゴに。最近はこんなに安くこんな凄いものが手に入るんですね。携帯電話に取り付けて、ディスプレイとして見れて、しかも映像が録画もできるんです。こんな道具、昔はスパイ映画とかでしか見たことなかったです(笑)あ、先端にはLEDがついていて、暗いところを照らしながら映し出せるんですよ。
しかも、先端がかなり細いので、ミツバチの出入口から差し込めば、ミツバチを刺激せずに中をチェックできるはず。楽しみです。
※写真;Amazon
早速、この新兵器を持って内見に出かけました。
生憎の大雨でしばし待機
季節は7月で、梅雨。今日は終日雨予報。それでも巣箱の中は雨は関係ないはずとは思いながら、少し小雨になるのを車で待つことに。雨が降るとミツバチは巣の外に出るのをやめてじっと止むのを待ちます。あんな小さな体ですから、雨粒が1滴かかっただけで、かなりの衝撃でしょう。私たち人間で言えば、大きなバケツいっぱいの水をドバッとかけられたのと同じ。もし雨の中飛び立ってしまうと、そのバケツ1杯の水を何杯もその身に受けてしまうわけですから、当然巣の中にいたいでしょう。それに、花も雨粒で濡れて、花粉や花蜜が採取しにくいのです。
雨の止み間に点検開始
ちょうどしばらくの間、雨が止んでくれたので、早速点検開始です。
そっと近寄り、まずはミツバチがいるかどうかy確認です。雨が降っている間は、じっとしていて巣からの出入りは見かけませんでしたが、雨が止んで少し出かけるミツバチができていて、まずは一安心。
そして、いよいよ例の最新兵器、マイクロスコープの登場です。
この出入り口から差し込んで、上に向ければ巣箱の天井にどれぐらいのミツバチがいて、どれぐらい巣作りが進んでいるかが一発でわかるはずなんです。
楽しみですね。さあ、差し込みましょう!
まさかの事態に!
差し込もうとした瞬間、あー!旋律が走りました。まさかの、まさかの・・・・。この出入り口の高さより、マイクロスコープの直径が大きくて、入らない!超ショック。意味ないじゃん!意味ないじゃん!あー情けない。
後で直径を調べたら8mmでした。そして巣の入り口の高さは7mm。1mm大きすぎたー。ちなみにこの7mmという高さは、ミツバチの天敵であるスズメバチが入ってこれない大きさなんです。ミツバチは5mmもあれば余裕で出入りできるので、ちょっとした防御システムな訳です。
しかし、マイクロスコープまで防御されてしまった!
気を取り直して、巣を傾けて、一番したの箱に隙間を作ってそこからマイクロスコープを差し込んで撮影しちゃいました。一番避けたかったやり方なんですけど。これなら、別に携帯を録画状態にして差し込んでも一緒ですから・・・。
さあ、中はどうなっているでしょうか?写真は天井の様子です。ピントが合っていなくて少しぼやけていますが、ミツバチたちが天井に固まっているのがわかります。巣を作っている最中です。どれぐらいの数がいるでしょう?まだ1000匹から2000匹と言ったところでしょうか。これから巣が大きくなるにつれて、どんどん女王蜂が働き蜂の卵を産んでくれて数が増えていくでしょう。女王蜂は、1日に1500個前後の卵を産み続けます。働きバチの寿命はわずか1ケ月。新たに生まれるものと、寿命が来て死んでいくものとで巣の中の新陳代謝が進み、徐々に巣が大きくなっていきます。ピークになると20000匹から30000匹ぐらいまで増えるでしょう。
せっかくのマイクロスコープだから使いこなしてみた
せっかくのマイクロスコープです。少しその特徴を生かしてミツバチを撮影してみました。カメラが小さいのでミツバチもあまり警戒しないようです。巣の出入り口にカメラを構え、出入りするミツバチの様子をしばらく撮影してみました。どこかのドキュメンタリー番組のような映像が撮れてびっくり。これはいわゆる映えるっていうやつです(笑)
出入りするミツバチを初めて撮影しましたが、動画で録画して初めて知りましたが、ちゃんとミツバチの間でルールができているようで、飛び出す時は上の天井面を使って出ていき、帰ってきた時は下の面を使って巣に入っていくんです。誰もルールを破るものはいないのにはびっくりです。上の写真は飛び立つ子なので天井を使って出てきています。下の写真がわかりやすいですね。帰ってきた子と出ていく子が天井と床をうまく使い分けています。凄いです。
まとめ
今回投入の新兵器、マイクロスコープはまあまあ成功でしょう。寸法が合わなくて差し込めなかったのは残念でしたが、いろんな映像をとることができました。これからもっと観察を続ければ、ミツバチの色々な生態をこの目で見ることができそうです。ワクワクします。
最後に、今回の点検で撮影した動画を編集しましたので、ぜひご覧ください。少しセンチメンタルな感じに仕上がっています。ちょっと私が巣の観察で感動したのでそれを表現してみました。