養蜂するために一番大切なもの。
ズバリ巣箱です。
これが無いと何も始まりません。ところが、巣箱なんてそこらへんのペットショップやホームセンターに行っても売ってません。
だって、そもそも買う人いませんから(笑)
最近は週末養蜂家ブーム。・・・と言ってもそもそも養蜂ファンのパイが小さいからブームと言ってもゼイゼイ数千人規模がいいとこじゃないでしょうか。
やりたくても、やはり色々な条件が揃わないと実行できないですからね。→理由はこちらの記事で
ネットで検索すれば、通販で購入できるからすごい世の中です。
しかも初心者用のスターターセットなんてのもあるじゃないですか。
色々勉強して、養蜂の体験もしている私は、ん〜初心者とは思いたく無い!とへんなプライドもあり、
はたまた、色々聞いたり勉強したりする中、ついついセミプロのような気分でもいるわけで、安易にそんなスターターセットなんて手を出しません!
そこで、自作することにしました〜。自分で作った巣箱にミツバチが住んでくれたらどんなに嬉しいか。
昔子供の頃に工作で作った鳥の巣箱みたいな感じですよ。あの時は鳥は来てくれなかったけど・・・・・
というわけで、まず初めにミツバチの巣箱作りに挑戦です
でも流石に設計を1からはあまりに無謀なので、図面は無料でダウンロードサービスされているものを使用させていただきました。
ユーチューブでも動画で説明されてますよ〜→週末養蜂の始め方HP
目指すはこんな感じです。※週末養蜂HPより引用
果たして上手にできるのか!木工細工は超久しぶり。通販で机やテーブルを買ったら自分で組み立てないといけないですよね。
あれは部品が全て作られていて、図面通りに組み立てるだけだから簡単ですが、この巣箱の図面は寸法だけ書いてあるだけなんです・・・・・
ちょびっとだけ不安がよぎる・・・・・
不安を振り払ってホームセンターにGO!
図面を手に持ち持ち、ホームセンターの木材売場に直行。まずは必要となる木材を購入します。
この木材が実は超分厚くて、30mm以上必要なんです。そして見てみると・・・・・高い(涙)。
ここは美味しいはちみつのため。奮発しました。
木材はゲットした。そしてネジもゲットした。あとは加工だ〜。
ということで、ホームセンターのDIYコーナーへ。知っていますか「DIY」。Do It Yourself.の略です。要は自作の工作ですね。
最近のホームセンターはどこでもこのDIYコーナーが設置してあり、そのホームセンターで購入した材料を使う時に限り無料で色々な道具と作業場を貸し出ししてくれるんです。
しかも何時間でも営業時間中ならOK。それに嬉しいサービスとしてなんと撮影スポットまであるんです。
みんな自作した作品をSNSにアップして自慢したり報告したりするんですね。まあ、私もその一人な訳ですが。
まずは長い木材を図面通りの寸法で切っていきます。しかし、これをのこぎりで切るとなると重労働。ちと考えものです。
そこはそれ、捨てる神ありゃ拾う神あり。ちゃんと私のような者のためのサービスも充実しているのです。
というわけでジャーン。トゥルトゥルトゥル〜「木材カットサービス〜ぅ」しかも1カット30円〜。
とドラえもんが出てきそうな勢いでのご紹介です。
ただ、これは危ない電動カットマシーンなので、お店の人にお願いしてカットしてもらいます。あっと言う間です。しかも正確で切り口が綺麗。
組み立てするぞ〜
木材が切れたところで、さあ、図面と睨めっこで組み立てです。電動ドリル(インパクト)も挟むやつとか、なんでも揃ってます。
寸法があっているか念の為確認です。本格的な感じでしょ。まずは形から入るの大事です(笑)
どうして7mmだと思いますか?7mmだと日本ミツバチは余裕で入れるけど、天敵のスズメバチやカマキリが入れないんです。安心ですね。
今度は天井です天井には「すのこ」をくっつけておきます。これはミツバチが巣を作り始めやすい工夫らしいです。
あとで、ここに蜜蝋を塗るんですよ、蜜蝋を塗るとミツバチが、ここに以前に他のミツバチが巣を作ったことがある場所だと勘違いして安心するらしいんです。
なぜ安心するのか、そして安心させることがどうして大切なのか。
前に「日本ミツバチの養蜂は賃貸業みたいなもの」だと書いたのですが、その答えになるので、もう一度説明しておきますね。
人間はこのような巣箱を作って、日本ミツバチが気に入るような工夫をします。
その巣箱を自然の野山に置いて日本ミツバチが引っ越してくれるのを待って、うまく住み着いてくれたらそこに溜まるはちみつを少し家賃として拝借する。
それが日本ミツバチの養蜂なんです。ですから日本ミツバチに好かれる賃貸住宅を用意できるかが勝負なんです。
話を元に戻しますが、この蜜蝋を塗ってあたかも前に巣が作られていたように偽装するのは、実は日本ミツバチは中古物件が大好きだからなんです。中古だと、ちゃんと前に住んでいた実績がある安心物件だと思うらしいんです。人間は新築の方が大好きだというのにね。
さあ、いよいよ佳境です。大分出来上がってきましたね。
なんか匂いも新築の家特有の新しい木の匂いで爽やかな気持ちにしてくれます。
最後に、隙間がないようにきつくネジを締め直したりしてまずは組み立て終了です。
あっ、側面に針金が見えているでしょ。これは実は反対側の面まで針金が通してあって、両側面同じように針金を入れて、
中で十字に交差するようにしてあるんです。これは、ミツバチが巣を作った時に、巣(はちみつの溜まった)が下に落ちないようにする仕掛けなんですよ。
あと一息で終わりです。
最後の大切な仕上げが待っています。
この組み立てが終わった無垢の木の巣箱を自宅に持ち帰ります。
持ち帰ったら、ガスバーナーで表面を焼き付ける作業をしないといけないんです。
ガスバーナーで焼き付けするぞ〜
※あっ、この写真ならさっき説明した針金の十字の工夫が見えますね。
この焼き付けは、昔ながらの技法で、木の表面を少し焼いて炭にすることで木を雨や湿気から守ってくれて長持ちするようになるんです。
よく古い住宅や高級な木造住宅の板壁に使われる「焼き板」という技法らしいですが、皆さんも1度や2度は見たことあるでしょ。
同じ理由で巣箱も焼き付けをしていきましょう。結構綺麗にできるもので楽しい作業ですよ。ガスボンベ2本ぐらい使いました。
火を使うので、必ず外の周りに燃えうつるものの無い所でやらないと危ないです。
でもどうですか?なかなか本格的で、いい出来じゃないですか?
ここまで所要時間約7時間。大したもんです。でもお金が結構かかりました(涙)。
もしかしたら、通販で買ったほうが安上がりだったかもです。よくあることですね。
しかし、自分で作ることに養蜂の醍醐味と喜びがある!と思うことにします。
さあ、あとはこれに屋根つけて、台を用意していけばいつでも設置ができます。
楽しみですね。
以上、養蜂に挑戦!ミツバチの巣箱を作ろう編でした。
次回はいよいよ設置編ですよ。次から舞台が風吹く丘に変わります。どうぞお楽しみに。