目指せ週末養蜂家!

養蜂に挑戦!養蜂箱にメントール投入してミツバチを守れ!

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日本ミツバチが私の待ち箱(養蜂箱)に住み着いてくれて、2ケ月ほど経ちました。梅雨の長雨のため、外に飛び立てる日数が少なくて、巣がなかなか大きくできず、ミツバチの数も増えていないようです。当然、蜜や花粉も溜められていないでしょう。

前回のブログで書きましたが、あまりにも雨が続くので、他所で取れたはちみつを差し入れしてしまったのですが、今回巣を見てみるとそのはちみつを差し入れた容器は、まるで舐めたかのように綺麗に空になっていました。今のところ、病気になっている気配もなさそうで安心です。

雨続きで、巣作りの材料が集めにくい中、それでも少しずつ巣はできているようですし、雨の止み間に盛んに飛び出しては蜜集めに一生懸命です。

働き蜂1匹1匹にとっては、雨止みを待つのも自分の寿命との戦いです。

なぜ「寿命との戦い」なんて表現をしたかというと、まさに文字通りだからなんです。ミツバチの寿命は巣から羽化して出てきてから役1ケ月ほど。その1ケ月の間で、最初の3週間ほどは巣の中の仕事をやることが決められています。これを内勤時期と言います。以前のブログでも書いたのですが、添付の表がわかりやすいのでご覧ください。

羽化したての新米時期は、巣の掃除係→赤ちゃんの世話係→巣作り係→はちみつ係、と仕事内容をより大切なものに変えていきながら成長していきます。そして、十分大人になってきて初めて外の世界に飛び立ち花の蜜や花粉を集める役割を担うことができるんです。

ですから、もしこの花の蜜集めができる時期に長雨が続いて外に出られないと、そのミツバチは巣の中で寿命を迎えてしまう恐れがある訳です。実際には、止み間とかに出かけるので全く出ずに命が尽きることはないのでしょうが。

花の蜜集めができないと寿命は伸びるかも

外に出られない時期が続くと、少しだけ寿命も伸びる可能性があります。巣の外に出て蜜集めをするのは大変な重労働。飛行は体への負担が大きく、寿命を縮めてしまうほどだからです。ミツバチが花の蜜を求めて飛び回るのは、どれぐらいの距離だと思いますか?なんと半径2kmの範囲なんです。2kmも先の蜜源まで飛ぶこともある訳です。あんな小さな体で、2kmも飛び続けることが体への負担になることは想像できますよね。それを1日に何往復もするのですから驚きです。

ですから、長雨で外に出られないと長生きできる訳です。ちなみに、冬の間じっと巣の中でミツバチたちは体を寄せ合い暖め合って過ごすのですが、その間はエネルギー消費をできるだけ少なくするよう動かないので寿命は長くなり3ケ月ほどにもなるそうです。暖かい時期と寒い時期とでは3倍も寿命が違うんです。

でも、私なら、寿命が短くても外を自由に飛ぶことができる春が絶対いいですね。春は、天敵のクモやスズメバチもいませんから。

本題のメントール投入について

タイトルの「メントール投入」について話します。そもそもメントールって何?ですよね。馴染みのあるもので説明すると、「メンソール」ならわかりますよね。メンソレータムとかも。あのスーとする匂いのするやつです。メントールはそれと同じような成分で無色透明で人工的に生成される結晶なのです。

※巣箱に入れる時には、この結晶を湯煎して溶かして、次に冷やして固形にしたものを入れます。でないと、揮発性のものなので、結晶のままだとすぐに揮発してしまうからです。

メントールを含む健康食品や漢方薬としてハッカ油が市販されていますが、これは東洋医学で消化不良、悪心、咽頭炎、下痢、風邪、頭痛の処置に用いられます。また、生物に対しての忌避効果があるとされ、メントール入りの忌避剤も市販されています。

チューインガムなんかにも用いられるので、体への害はないのですが(kg単位の大量摂取とかしなければ)、獣や昆虫には嫌がられるようです。でも、いやというだけで農薬のような害はありません。

当然、日本ミツバチもメントールの匂いは嫌いです!

じゃあ、どうしてミツバチの嫌いなものを巣箱に入れるのかというと、ミツバチにとって害になる昆虫(主にダニ)を寄せつけないためなんです。ミツバチに寄生して巣を全滅させる恐れのある「アカリンダニ」というダニがいるのですが、その寄生を防ぐためにメントールを巣に置いておくんです。

ただ、ミツバチもこの匂いは大嫌いですから、下手をすると巣を放棄して逃げ出してしまう恐れもあります。ミツバチのことを思ってのメントールなんですが、親の心子知らずです。

ですから、住み着いて直ぐは手出しはせず、巣がある程度出来上がって来て引越しもままならないぐらいの状況になってからメントールを置いてあげるのです。そうすると、嫌だけど今更引っ越せないから仕方ない!と諦めてくれて住み続けてくれる訳です。

その時期の見極めに私は2ケ月ほど待ちました。本当はもっと早くやるべきだったんですが、今年は長雨で、巣作りがあまり進まず、ミツバチの数も増えなかったので少し長めに待つことにしていたのです。

メントールは養蜂箱の屋根を外してそこに設置します

固形にしたメントールは、養蜂箱の屋根を外してそこに設置します。養蜂箱の屋根を外したところには、予めそれを入れる空間が作ってあります。先人たちの知恵ですね。私が考えたんじゃありませんです・・・・

養蜂箱の屋根を外すと、こんな風にミツバチたちが集団でいます。少し白いものが見えますが、これが巣ですね。虫嫌いな人はちょっと耐えられない画像かもしれませんが・・・。でも、こうやって日本ミツバチの養蜂はされていて、それで蜜を集めることができるんです。そこら辺の花から人間が蜜を採っている訳ではないんですよ。

この丸いケースに入っているのがメントールの固形です。これを巣の天井に置き、蓋を閉めます。

何日か後の点検が怖いです

少し長めにメントール設置を待ったとは言っても、相手は自然のミツバチさんです。気まぐれです。親の心子知らずです。私が嫌なことをしたと怒って家出しちゃうかもしれません。ですから、数日後の点検の時、家出していないかちょっと心配です。怖いです。

もし、家出されたら今年の養蜂は終了、来年を待つしかなくなります。

少しだけ保険で他の巣箱を近くに置いておきました〜

無駄な抵抗かもしれませんが、万が一家出をされた時に、次の引越し先に選んでくれたらと空の巣箱を置いておきました。まあ、本当に家出するとしたらもっと遠くに行ってしまうのかもしれませんが・・・・。保険です(笑)。

どうぞ、どうぞ、ミツバチたちを守りたいという私の気持ちが伝わりますように。

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