知らないと損するはちみつの基本知識

純粋はちみつ・天然はちみつ・生はちみつ・どれが本物のはちみつなの?

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はちみつ好きの私でも、いまだにはちみつのラベルを見ても、本当に良いはちみつ選びは難しいものです。よくはちみつの瓶やボトルに純粋はちみつとか、天然はちみつ、はたまた生はちみつなんて記載されているけど、どれが本物?って迷いますよね。今までも何度か本物のはちみつの見分け方や違いを記事にしてきましたが、質問されることが本当に多いので、今回も、ちょっとこの表記について触れておきたいと思います。

本当に良いはちみつとは?

まず最初に、はちみつの一番良いものとはどんなはちみつなのかをおさらいしておきましょう。皆さんはもうわかりますよね。

非加熱で混ざりもののない、また他のはちみつとのブレンドがされていない無加工のはちみつが本当に良いはちみつです。

加熱処理すると、はちみつ本来の栄養成分や酵素の働きを破壊してしまいますし、他のはちみつとブレンドすると品質が劣化しやすく、また結晶化しやすかったりとどうしても本当のはちみつとは言えなくなってしまいます。

これは、国産、海外産(輸入品)に関わらず共通して言えることです。

純粋はちみつと天然はちみつ、生はちみつの違いは?

国内で流通している日本語表記のはちみつのほとんどに、この3つのうちのどれかが記載されているかと思います。(既に海外で商品化され、それを輸入したものは現地の規定で現地語で表現されているので、あくまで国産、国内加工されたはちみつにだけ言えることですが)これが記載されていない場合は、それは全国はちみつ公正取引協議会の規約上、純粋とか天然とか言えない紛い物のはちみつの可能性が高いです。紛い物と言っても人工的に作られたという意味では無く、はちみつにシロップが混ぜられていたり、糖度が低かったりと基準を満たしていないという意味です。あまりにもはちみつ含有量が低い場合は「はちみつ風味」なんていうシロップもありますよね。

話を元に戻しますが、この3つの表記の違いについてお話ししましょう。

純粋はちみつとは

全国はちみつ公正取引協議会の「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」では「純粋」と表示できるはちみつは、「精製蜂蜜を使用せず、かつ添加物を一切加えないもの」となっています。※精製蜂蜜とは加熱濃縮後、色や香りなどを調整したはちみつの事をいいます。また、はちみつの糖度が78度以上あることもはちみつの定義となっています。

正し、この規定には加工に関してこれ以上の制約が記載されていないため、加熱処理しはちみつ本来の栄養分や酵素が破壊され、効果効能のほとんど期待できないものも「純粋はちみつ」と表記して良いことになっているのです。

ですから、純粋はちみつと記載されているからと言って本当に良いはちみつとは断言できないのです。

正し、加熱処理された純粋はちみつが粗悪品と言っている訳ではありません。国内に流通しているはちみつの90%以上はこの加熱処理されたはちみつですし、単にはちみつから作られた甘味料としてのファンも多いのです。それに、値段が安価ですしね。

天然はちみつ・生はちみつとは

「天然はちみつ=生はちみつ」なのです。同じものなのですが、少し呼び方を変えているだけなんですね。天然(生)はちみつは、ミツバチが花の蜜をから作ったはちみつをそのまま採取し、不純物を濾過して取り除いたものを言います。ろ過工程以外は人の手が加わっていないので、はちみつ本来の風味を楽しむことができ、そして何よりもはちみつ本来の栄養や酵素の力が期待できるのです。

国産と海外産、輸入品の違い

せっかくですから、国産と海外産、輸入品の違いも少し触れておきましょう。なんか国産と表記されていると、安心安全!と思いますよね。そして海外産はちょっと品質が劣るようなイメージがどうしてもあります。

でもそれは大きな勘違いなんですよ。まず、意外に知られていないのですが、日本に流通しているはちみつのなんと95%が海外からの輸入はちみつなんです。知っていましたか?アマゾンや楽天といった通販ページを見ても圧倒的に国内の養蜂場の商品が多くてたくさん生産流通しているイメージがありませんか?実は日本ははちみつ自給率が非常に低いんですね。

国産はちみつとは

その名の通り国内の養蜂場から採取されたはちみつの事です。国産はちみつは、養蜂場名がブランド名に使用されていることが多く、まず安心安全なのがうれしいですね。それに、国内で生産されているため、非加熱の天然(生)はちみつであることが多いのも特徴です。蜜源となる花の種類もかなり豊富で、色々な味を楽しむことができますし、またその採取場所も知っている土地名であることが多いので尚更安心できます。銀座はちみつなんてのもありますよね。

  

海外産はちみつとは

海外産はちみつとは、ここでは原材料として輸入されたはちみつのことを言います。原材料ですので、輸入されたあと、その多くは加工品(お菓子等)の材料として消費されますが、残りははちみつとして製品化されます。その際、日本で加工するのでラベルは日本のブランド名で販売されますが、裏の品質表示には輸入国名が記載されますので一目瞭然です。よく、複数の国のはちみつをブレンドしたはちみつを見かけますが、実は中国からの輸入が全輸入の70%以上を占めるようです。肝心の品質ですが、この海外産の場合は、ほとんどが加熱処理されたものになります。輸入段階では、ドラム缶や一斗缶などの大容量の容器に詰められて来ますが、その段階で中で結晶化し固まってしまうため、容器から取り出して瓶詰めする際には熱で液体状に戻す必要があるのです。また、よく聞く話では、多くの海外産はちみつはタンカーでコンテナ輸送されますが、赤道を通過する際に暑い日差しに照らされてコンテナ内が非常に高温になるため、それだけでも加熱処理された状態と同じになってしまうそうです。

インドから原料として輸入されたはちみつラベル

輸入はちみつとは

輸入はちみつは、原材料として輸入したものではなく、あくまで海外のその国で販売用に製品化されたものを輸入したものです。ですからラベルも品質表示も現地のものですし、はちみつの品質基準も現地の独自の基準となります。有名なのはニュージーランドのマヌカハニーですね。マヌカハニーは現地の厳格な品質基準で管理されていてとても信頼できるはちみつです。ニュージーランドに限らず、実ははちみつの品質へのこだわりが強く、品質基準が厳しいのは海外の方なんですよ。日本ははちみつ後進国なんです。

  

そして、輸入はちみつのポイントとしては、国産はちみつにはない花の種類のはちみつがたくさんあるということです。マヌカハニーはマヌカの木に咲くは花が蜜源ですし、カカオのはちみつなど日本国内では絶対に採れない種類が豊富です。ただ、非加熱かどうかは記載がされていないことがほとんどなので、これは輸入元や販売されているお店に確認するしか手はありません。

まとめ

いかがでしたか。大まかですが、はちみつの品質を知る手がかりとなるラベルの名称についてお話ししてみました。純粋でも天然でも、はたまた国産でも海外産でも、とにかくはちみつは甘くて美味しいことに変わりはありません。ぜひ、あなたの生活に取り入れてみてくださいね。

 

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