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女王蜂だけに与えられる、驚異のパーフェクトフード。ローヤルゼリー。
ローヤルゼリーという名前は、おそらくみんな知っていますよね。テレビや雑誌で取り上げられる健康サプリメントの代名詞的な存在です。
そんな誰もが知っている、健康に良い食品であるローヤルゼリーですが、それが本来どんなものなのか。どうやって作られるのか。どのような効果があるのか。それぞれをちゃんと答えられる人はほとんどいないのではないでしょうか。
私もはちみつ好きですが、ローヤルゼリーはそんなに興味がなく、なんとなく年寄りが飲む高級な健康サプリだろうぐらいの感覚でした。
このブログでは、みなさんにミツバチからの贈り物を全てご紹介したいと思っていますので、このローヤルゼリーに関しても調べましたので、ぜひお読みくださいね。
読み終えると、ローヤルゼリーの見方が変わりますよ。そしてますます太陽とミツバチの凄さに感動し、感謝の気持ちで一杯になることでしょう。
ローヤルゼリーとはそもそも何?
ローヤルゼリーにははちみつとは比較にならないほど様々な栄養素がバランス良く豊富に含まれています。ではなぜそんなに栄養素があるのでしょうか。
まず、ローヤルゼリー (ロイヤルゼリー)とは、 若い働き蜂が花粉と花蜜を食べて、女王蜂を育てるために体内で作り出す分泌物のことを言います。
この分泌されたローヤルゼリーを約1週間食べ続けたみつばちの幼虫だけが女王蜂に成長できるのです。女王蜂だけに与えられる特別な食事なのです。ローヤルゼリーを与えられた女王蜂は、体の大きさが働き蜂の2~3倍に成長し、働き蜂の約40倍の寿命が与えられ、毎日約1500~2000個もの卵を産み続けることができるのです。
驚くのは、この幼虫は、他の働きバチたちと同じ幼虫なのです。ただ一つ違うのは、このローヤルゼリーを与えられ続けて育つかどうかで道が分かれるだけなのです。
※ごめんなさい、正確には女王蜂を育てる「王台」という場所に産み付けられた卵から孵化した幼虫なので、言うなれば生まれた場所が良かったということですね。
それだけ、このローヤルゼリーが驚きのパワーを持つということを証明していますよね。
驚異の栄養素を持つローヤルゼリー
女王蜂の唯一の食料であるローヤルゼリーには、蜂蜜とは比較にならないほど様々な栄養素が、バランス良く豊富に含まれています。
3大栄養素であるタンパク質、炭水化物、脂質をはじめとし、体が必要とするものの、人間の体内では合成できない必須アミノ酸、さらに各種ビタミン、ミネラル、酵素類などがバランスよく含まれています。
その中でも、「美容のビタミン」と言われるパントテン酸の含有比率は食品の中では群を抜いているそうです。アミノ酸、ミネラル、ビタミンなど、私たち人間にとっての必須栄養素が、ローヤルゼリーにはバランス良く配合されています。
また、自然界ではローヤルゼリーからしか検出されない特有成分(デセン酸・ピオブリテンなど)というものも含まれていることが分かっていて、現在も様々な研究が進む中、美容や生活習慣病、抗菌作用など多岐にわたる有用性が非常に注目されているのです。
ローヤルゼリーは若いミツバチの体内で生成される食料なので、化学的な物質などの混入がありません。純粋な天然成分です。
また、ミツバチは農薬に弱く、農薬のついたものは採蜜もしないため、農薬害などの心配もありません。これは、ローヤルゼリーを含む、プロポリス、花粉、はちみつなど他の蜂産品にも言えることです。
注)農薬ではネオニコチノイドという成分がミツバチの大量死を招いたりすることが問題になっていますが、元気なミツバチはこの農薬に触れていないということです。
ローヤルゼリーの主な栄養素一覧
人間のカラダの細胞、ホルモン、酵素などを形成。また、カラダにとって様々な重要な機能も担っている栄養素。
●必須アミノ酸
リジン メチオニン フェニールアラニン バリン ロイシン
スレオニン イソロイシン トリプトファン●アミノ酸
アルギニン プロリン γ-アミノ酸 ヒスチジン セリン
グルタミン酸 チロシン タウリン β-アラニン シスチン
オキシプロリン グリシン アスパラギン酸人体の機能を正常に働かせる為に欠かすことのできない栄養素。
ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンB6 ビタミンB12 パテント酸
イノシトール 葉酸 ナイアシン ビオチン私たちの身体を構成する細胞を構成し、代謝活動でも中心的な働きをする栄養素。
リン 銅 鉄 亜鉛 カルシウム マンガン マグネシウム
ローヤルゼリーだけが持つ、他の物質には存在しない4種類の特有成分。
デセン酸(10-ハイドロキシ-δ-2 デセン酸) 類パロチン
アセチルコリン ビオブテリンなど
ローヤルゼリーはどうやって作られるの?
ミツバチは羽化してから3〜4週間程度しか生きることができません。その短い生涯の中で、成長に従い、働く内容が変わっていくことが知られています。ミツバチはなんとなく、はちみつを集めるのが生涯の仕事のように思われていますが、図に表現されているように、生まれたては巣の掃除係から始まり、育児係、巣つくり係と内勤仕事をやり、最後の2週間ほどが外勤と言われる蜜集め係を務めるのです。これは意外に知られていませんよね。
ローヤルゼリーは、育児係の時期である若い働きバチが花粉とはちみつを食べ、それを体内の酵素で分解・合成しミツバチの分泌腺である下咽頭腺や大アゴ腺などから分泌したものです。
実は、ローヤルゼリーは一般の働きバチとなる幼虫にも最初だけほんの少しだけ与えられます。でも最初だけで、あとは花粉荷と呼ばれる花粉の玉が与えられるのです。継続してローヤルゼリーが与えらえるのは女王蜂候補の幼虫だけなのです。
女王蜂候補は複数匹同時に育てられる場合が多いようです。その場合、最初に孵化した女王蜂候補が、他の孵化する前の候補の幼虫を殺してしまうか、孵化してから戦って勝ったものが女王になるそうです。どの世界も王権争いは生きるか死ぬかなんですね。
そんな貴重なローヤルゼリーをどうやって大量に採取するの?
単純に、どうしてそんな貴重なローヤルゼリーを製品化するほど大量に採取できるのか不思議ですよね。ここではどのカラクリをご説明しましょう。
自然のメカニズムでは、特別 な「王台」というところに産みつけられた幼虫だけがローヤルゼリーをたっぷりと与えられて女王バチになる仕組みとなっています。
製品化にあたっては巣箱の中に「人工王台」というものを大量に入れて、一つの巣箱から多くのローヤルゼリーを採取する方法がとられています。
大まかな採取のための仕事の流れは
1)人工王台が沢山ついた巣枠を準備し、そこに体長1ミリほどの幼虫を慎重にすばやく移し入れます。そして、それを元気のいい働きバチが沢山いる巣箱に戻します。
働きバチは人工王台の幼虫を女王バチ候補だと思い、せっせとローヤルゼリーを与え続けてくれます。
2)1)の作業からまる3日ほど待ち、巣箱からこの人工王台の巣枠を取り出します。
人工王台の中の幼虫を手作業で一匹一匹取り出して、蓄えられたローヤルゼリーを採取します。
この作業を繰り返すことで、大量のローヤルゼリーを採取でき製品化できるわけです。決して工業的に作ることができるものではないのでとても手間がかかり、そしてとても貴重なものなので、高価な値がつくのも仕方ありませんね。
ローヤルゼリーの摂取のしかたと効くまでの期間
一般的にローヤルゼリーは、生のものと加工調製されたもののどちらかで手に入れることができます。
●生ローヤルゼリーは酸味が強く、舌を刺すような味がしますが、利点は自然のままの形で摂取できることです。ただ冷蔵保存が必要です。
この独自の酸味が苦手な方は、はちみつと混ぜることをおすすめします。
●凍結乾燥などによって錠剤やカプセルに加工調製されたローヤルゼリーの利点はその飲みやすさです。特有の風味も気になりません。 また、常温で保存できるので職場や旅行にも携帯できます。
摂取量の目安は、1日200mg~2500mg程度。商品によって目安量は異なりますので、説明書をしっかり読んで摂取してくださいね。
女王蜂は速攻で女王蜂になれるわけではなく、継続して長い期間ローヤルゼリーを食べて、ようやくあの大きな体になり、そして普通の働きバチの約30倍近い寿命を手に入れるます。
同じように、人間とはいえ、同じ生き物である私たちの場合でも、一度に多くを飲むのではなく、毎日少しづつ適量を長く続けてこそ、その効果を享受できるのです。
まとめ
ローヤルゼリーに即効性は余りなく、たいていの人は1ヶ月~2ヶ月くらいの連用で効果を自覚します。 そのかわり効果は根本的で一時的なものではなく、身体全体が活力を取り戻します。ご自身の体調や生活に合わせ、習慣化しやすいタイミングで飲むことをお勧めします。
太陽とミツバチからの贈り物であるローヤルゼリー、いかがでしたか。もうサプリメントのイメージではなくて、なんかすごい力を秘めた長寿の食べ物のように思えてきませんか。
本当にミツバチには感謝感謝ですね。