目指せ週末養蜂家!

2021年も日本みつばちの養蜂に挑戦します

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皆さん待ちに待った春の到来ですね。

去年から今年にかけて、色々なことが世界的に起こってしまい、気分が落ち込んでいましたが、やはり春のパワーは凄い!

暖かな日差しを浴びていると、心もからだも癒されてリフレッシュします。嫌なことなんてあっという間に圏外です。

草花は一斉に芽吹き始め、昆虫も動物も活動をし始めましたが、みつばちもそろそろ活動し始めますよ。

日本みつばちの活動開始を教えてくれる分蜂マップのこと知っていますか?

まず「分蜂(ぶんぽう)」という言葉からして???ですよね。

この言葉は、日本みつばちの群れに新しい女王蜂が誕生し、それまでいた女王蜂が配下を何千匹か連れて巣から飛び立ち、別の巣を作る行動のことを言うのです。

普通、新しい女王蜂が誕生したら、その新女王の方が出ていき新居を作るのが道理のような気もしますが、みつばちの世界では逆のようです。

まあ、よく考えると巣を飛び出すのは危険が伴うので、年老いた女王が万一死んでしまってもこれからの世代の新女王が残っているので、種は残っていけることになり合理的なのかもしれません。

みつばちの巣から飛び出した女王と配下の働き蜂たちは、一旦すぐ近くの気に塊を作って転居先を探します。この塊のことを「分蜂球」と呼びます。

こんなに固まるんですよ。この中に女王蜂も隠れています。写真引用:目指せ週末養蜂家HP

養蜂家の人たちは、この分蜂球を狙って自分の養蜂箱に転居してくれるようにいろいろ対策をとるのです。新しく用意した養蜂箱のことを「待箱」と言うのですが、そこに転居させることに成功したら養蜂がスタートするのです。

日本みつばちの養蜂では、「飼う」という表現は使いません。あくまで自然に生きている日本みつばちに、自分たちの作った巣に住み着いてもらい、「そこにためられたはちみつを少しお裾分けしてもらう」という感覚です。

ですから、人間(養蜂家)と日本みつばちはあくまでも対等な関係です。みつばち達は気に入らないことがあればすぐに何処かに行ってしまいます。ミツバチは自由なのです。養蜂家はみつばちが機嫌よく快適に養蜂箱に住んでもらえるようにお世話をして、蜜をお裾分けしてもらえる日を心待ちにするのです。

※待ち箱の中は空洞になっていてみつばちがギリギリ出入りできる隙間が作ってあります。

分蜂マップとは

分蜂は春の暖かい時期に始まります。順番に暖かくなる九州地方から始まり、最後は北陸、北海道とまるで桜前線のように北上していきます。

その北上の様子を養蜂家のネットワークで情報を集め、分蜂が始まった地域をマップで教えてくれるのが「分蜂マップ」と言うアプリ。日本中の養蜂家さんたちが自分の所では分蜂が始まったよー!とこのアプリに投稿すると日本地図でそれがマークされていくので、自分たちの地域がいつ頃分蜂が始まるのかを予測できとても便利です。

分蜂マップアプリはこちら

※この時のマップでは、関東まで北上していますね。北陸はまだのようです。

私の住んでいる関西は大体4月から5月にかけてが分蜂のシーズンです。その時期に向けていろいろ準備をしていけばいいのです。

分蜂マップを見ながら養蜂の準備を始めます

どんな準備が必要かを簡単に説明しておきましょう。

STEP❶:待箱を準備する

待箱とは、日本みつばちに移住してもらうための空の養蜂箱です。

風雨にさらされても傷みにくいように、ガスバーナーで焼き付けをしておきます。

白い木枠のままではすぐ痛むのと、みつばちが新品の木を嫌うのでバーナーで焼き付けをします。

焼き付けをすると、こんな感じになります。

STEP❷:箱の中に蜜蝋を塗ります

蜜蝋とは蜂の巣から取り出したロウのことです。みつばちが巣を作る時に体から分泌されます。巣をお湯で煮ると溶け出してきて、それを冷やすと蜜蝋になるのですが、この蜜蝋はとても価値があり、石鹸やリップクリームにも使われるぐらいとても良い成分を含んだ自然の薬品みたいなものだと思ってください。

この蜜蝋をこの養蜂箱に塗りつけておくと、みつばちが安心して、ああ、前に仲間が住んでいたんだなと勘違いして住み着いてくれやすくなるのです。

STEP❸:みつばちがやってきそうな場所を探します

探すと言っても勝手にどこにても置いて良い物ではありません。自分の土地か所有者の了解が得られる場所の中で!と言う条件付きです。

その中で、例えば

●豊富な蜜源(みつばちが蜜を集める花)が近隣にある(半径2km内)

●みつばちが飛び立ちやすい空間が確保できる(出入り口前に2〜3m程度)

●ある程度雨風を避けることができる

●近隣に迷惑がかからない

などが挙げられます。

みつばちは滅多に人を刺すことはありませんが、それでも怖がる人は多いので近隣からクレームが出ないように配慮が必要です。できれば民家から離れている方が良いでしょうが、十分な配慮をしながら自宅の庭で養蜂を楽しんでいる人が多いのも事実です。

STEP❹:分蜂マップで自分の地域に北上してくる前に待ち箱を設置します

分蜂は1年の中で、春の1ケ月〜2ケ月しかチャンスの期間がありません。気がついたらシーズンが終わっていたなんてことが無いように、少しだけ前に設置して待っているぐらいにしておきます。

待っている時には、待箱に「待箱ルアー」と言うみつばちの誘引材を仕掛けます。

この誘引材(待箱ルアー)を待箱に取り付けます。

この誘引材は、分蜂したみつばちの群れの中の偵察を担当する蜂が大好きなフェロモンを科学的に調合した物です。偵察蜂が転居先を探し回る時にこの匂いに誘われるため、群れが転居してくれやすくなるのです。3,800円ぐらいする物なのでとても高価です。これを使ったからと言って必ず転居してくれるわけでは無いので、このお金を無駄にしてしまう覚悟が必要です。しかも、待箱は何箇所かに仕掛けるのでこの待箱ルアーが何個も必要になるため、結構な出費になります。

本当に日本みつばちのはちみつを楽しみたいなら、買った方が絶対安上がりです。

それでも私を含めてこんな手のかかる養蜂に挑戦するのは、みつばちが大好きで、自分でお世話したいからなのです。

今年もみつばちとの楽しい1年を報告していきますね

昨年、私はこのみつばちの分蜂を運よく捕獲でき、私の養蜂箱に住み着かせることができました。

しかし、残念ながら夏の終わりに逃げ出されてしまいました・・・

その経緯は→こちら

その失敗を糧に、今年も挑戦し必ずやはちみつの採集までたどり着けるよう頑張ろうと思っていますので

またこれからの経緯を皆さんに報告させていただきますね。

ではお楽しみに。

 

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